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「いんちき」掲示板
 虚構はしょせん虚構に過ぎない。だが虚構を求める人々の心は「真実」だ


 
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猫たちの語る「イジメ問題」 (2004.07.07 Wednesday) [白猫と黒猫の対話集]
「今回はイジメ問題ということで。今は新聞ではほとんど取り上げられなくなりましたが、数年前ではイジメ問題が非常に大きな社会問題として、取り上げられていましたね」
「俺様の統治する帝王世界ではイジメなど存在しないわけだが、白痴の人間どもの社会ではよく見られる現象だな。我々がしっかりと管理するしかあるまい」
「ハンター×ハンターの微妙なパクリは置いといて」
「まずイジメの論説についてだが、何故揃いも揃って『誰にでもイジメられる可能性はある』とか『イジメられる人に理由はない』とかいう論調なのが不思議だな」
「というと?」
「『誰にでもイジメられる可能性はある』というのは、宇宙から隕石が落ちてきて頭に命中して死亡する可能性があるというようなもので、実際はイジめられる人間はイジめられるようなタイプであることがほとんどだろう。決して、成績優秀で人徳がありスポーツもできるという人間がイジめられたりはしないわけで。理由についても、大抵の場合は理由がある。無論、理不尽な理由だが」
「ふむ」
「まあ、実際こういうことを書いてしまうと(それが例え事実だとしても)世間から袋叩きに合うだろうから、俺様のように強大な権力を持っているならばともかく、人間風情では当たり障りのないことを書いてしまうのは致し方が無いことかもしれんが」
「しかし、だからといってイジメられている人間に対して、『君にもいじめられる理由がある』というのは酷じゃないですか?」
「例えば、性格の悪さのせいでいじめられる人間がいるとしよう。その人間に対して『君は何も悪くないんだ』というのは、自分が悪いんじゃないという一時の慰めにはなるが、実際の問題は棚上げになる。まあ指摘されたからといって必ずしも問題点を直せるわけではないが、だからといってそもそも問題点をボヤけさせ、認識できないようにするのはいかがなものかと。これは実際の問題や解決策から目を逸らさせているという点で悪質だ」
「黒猫さんの性格の悪さもかなりのものだと噂されてますが、何故いじめられないんでしょうか?」
「そりゃ力があるからさ。社会的建前上は暴力は否定されているが、世の中というものは暴力が大きな比重を占めている。例えば、真中淳平が街を歩いていたら問答無用でぶん殴れるが、胸に七つの傷を持つ男に列を横はいりされてぶん殴れるかという問題で。ここで法律が云々とか語っても警察にも相手にされるわけがない」
「『俺の名前』を言わされてしまうわけですね」
「こういった肉体的な差異もいじめの理由の一つになりうるわけだが、腕力について語ってる論説もほとんど読んだことないな」
「さて、そもそもイジメとはどんなもので、どのようなことが問題なのでしょうか?」
「一言で言えば、イジメとは、『クズのような輩が自分より弱い者を食い物にする』という『システム』で、弱肉強食が歪んだ形で達成されたものだと言えるだろう。つまりどうしようもない人間が『勝者』となるという点で問題がある。真に偉大なる帝王である俺様が世界を統治するのとはわけが違うということだな」
「システムですか」
「そう、システム。つまり、システムである以上仕組みがあり、その仕組みをしれば解決できる(かもしれない)問題でもあるわけだ」
「『かもしれない』とは?」
「何もしないで解決できるような問題じゃないからな。自分の性格の悪さを知っていても直せない人間がいるのと同じように、理由が判明しても必ずしも解決できるわけじゃない」
「嫌なシステムですね」
「というか、世の中で解決できる問題なんて数えるほどしかないと思うが。それはさておき、イジメのシステムについてだが」
「ふむ」
「大体においていじめられる人間というのは、人間関係の純粋性を信じている者人間関係の政治性に気がつかない人間などだな」
「よく意味が分かりませんが」
「つまり、人間の道徳を信じている。或いは政治性が分かっていない。友情というものは無私で無欲だと、どこかで信じている。例えば、我々が友人を選ぶ際は、意識的にであれ無意識的にであれ、『こいつと仲良くなればメリットがある』と考えるわけだ。話してて面白い、いろんなことを知っている、勉強を教えてくれるなど。しかし人間関係の純粋性を信じている人間はこの事に気がつかないわけだ。『メリットなんて関係なく、仲良しであればいい』とか」
「むむむ。何だか嫌な子ども社会の一端を垣間見たような」
「別に子ども社会とは限らなくて、大人社会でも同じだろう。要するに人間関係において『メリットを提供しない人間に価値は無い』わけだ。だから、性格自体に問題は無くともメリットが提供できない人間はイジメの対象となりうる。本来、価値の無い人間に対しては普通は何もしないわけだが、その人間に対して別の意味で価値を見出す人間がいる。これがイジメっ子だ」
「別の意味の価値とは?」
「人間が社会的な動物である以上、集団に属していないか小集団の人間は『弱者』に分類される。そして、普段から鬱屈したところがあったり、腕力や意地の悪さだけはあるが他に何の才能も無い人間が、自分の価値を見出すために、そうした弱者を見下しいたぶることで、自身の優越性を確保しようとする。人をイジめられる人間というのは、『イジメっ子=イジメられっ子』という図式においてのみ勝者になるからな。これが大体においてのイジメの構図だ」
「よく、助けない傍観者が一番悪いとも言われますが」
「周りは助けてくれないとよく言うが、『助けてくれないのはメリットがないから』だ。逆に言えば、メリットとデメリットを天秤にかけてメリットが優先すれば助けてくれる人間もいるだろう。例えば、美少女が電車で痴漢に襲われていたら、俺が助けるのにとか考えながら満員電車に乗る男は多いはずだ。不細工ならスルーだが。まあ、傍観者問題で一番問題となるのは、『容認する雰囲気』ができることかなと」
「容認する雰囲気?」
「例えば、近くにいるのに見なかったりするとか、すぐに出て行ってしまうとか。何かことが起こったときに誰も知っているのに止めようとしないのは、それが『許される行為だから』と解釈されるわけで」
「ふむ」
「だからと言って、傍観者が一番悪いとはいえないけどな。そもそもいじめる人間がいないと傍観者というものは成り立たないわけで、まずイジめる人間ありきだろう」
「では、イジメを知った傍観者にできることはありますか?」
「よく注意したらイジめられたとかいう話は聞くが、大抵の場合一人で注意するからそういう反撃を食らう。俺様のように一匹でも300万パワーを持っているならばともかく、人間社会においては数が多い方が偉いんだから、根回しをするなりなんなりして、数の力をあらかじめ集めておかないと逆にしっぺ返しを食らうことも多いだろう。まあ、一人で注意するということは、『注意したらやめてくれるはずだ』という道徳の罠にはまっている証拠でもある」
「それも道徳を信じる人間はいじめられる論ですか」
「分かっていても『そこまでやるのはめんどくさい』から助けない場合が多いと思うけどな」
「そんな身も蓋も無い」
「イジメられる人間の対策としては、やはり力やメリットを見せることかな。例えば学校の成績がいい人間がいたとして、『俺は頭がいい。お前らはバカだ』という態度をとれば、それは『メリットを提供しない価値の無い人間』と見られるが、『この問題はこうやって解くんだよ』と教えれば『メリットを提供するから仲良くなれば得になる』に変化するわけだ。ここで問題になるのは、偉そうな態度自体ではない。偉そうな態度でも他にメリットの提供があれば価値ある人間として認識される。例えば俺様のようにな」
「しかし、腕力なくもメリットを提供できない人間もこの世にはたくさんいますよ」
「それが難しい問題だ。これはイジメ問題だけではないが要するに、『能力の無さをバカにされたらどうするか』という問題。イジメられたときに『何もかも相手が悪いんだ』とか考えるか、『能力を身に着けて見返してやる』と考えるか。仮に自分が一切変わらずにイジメが解決したとしても、自分の能力の無さに変わりはないわけで。結局、イジメがなくとも能力の無い人間が将来的に幸福を掴むのは難しいので、これをバネにして高みを目指すのが得策ではあると思うが」
「しかし、それではイジメの肯定のようにも取れますが」
「まあ、そういう反論もあるだろうから精神的被害について述べておくと、まず物理的な被害と違い、精神の傷は心の持ちように左右される。つまり、物理的な傷は自分がどう思おうが変化しないのに対し、精神的な傷は『自分が傷ついた』と思えば傷つくし、『傷ついていない』と思えば傷つかないことになる。しかし、人間はより傷つこうとする傾向がある」
「それはどうしてですか?」
「同じ『指で突く』という行為でもデコピンは大したこと無いが、北斗神拳では殺人罪になる。これは傷の深さが罪に比例するからだ。精神的な傷の場合、例えば誰かから嫌がらせを受けたとして、自分が嫌な思いをすれば相手には罪があるが、気にしなければ相手には罪がない。だから、相手の罪を重くしたければ、自分がより深く傷つけばいい。しかし、これは相手を中心に考えた意味の無い行為だと思う。自分を中心に据え、傷つかない、強い立場を表明した方が建設的だし、イジめられにくくなる結果にも結びつく。無論こういった考えをするのは難しいが、やらないよりはマシだろう。ダメだったとしてもマイナスになるような性質のものではないし」
「なるほど」
「まあ、イジメはケースバイケースで俺様の述べたことが全てではないが、能力や政治性が重要なのは確かだ。今なら煎じて飲めば高確率で死ぬが、生き残れば偉大なる能力が目覚める俺様の爪の垢をまたたび100年分で譲ってやろう」
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